『華麗なるギャツビー(2013)』はレオナルド・ディカプリオ主演で贈る絢爛豪華な切ない純愛物語です。
原作は1925年に発表されたフィッツジェラルド原作『The Great Gatsby』で、1974年にロバート・レッドフォード主演で一度映画化されています。
物語の中核はディカプリオ演じるギャツビーの純愛ですが、財を尽くしたパーティライフに上流階級のデカダンスな生活スタイルなど見ごたえ抜群。
今回はレオナルド・ディカプリオ主演『華麗なるギャツビー』から名言・名セリフをご紹介します。
デイジーに対するギャツビーの切ない想いや、階級の壁を超えようとするギャツビーの野心などを表現したセリフに要注目です。
- 『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフ
- 『華麗なるギャツビー』の絶対に見逃せない名場面・名シーン
- 『華麗なるギャツビー』のその後、カットシーン(トリビア)
『華麗なるギャツビー』の名言や名セリフを厳選して3つご紹介
Daisy Buchanan(デイジー・ブキャナン) | I hope she’ll be a fool—that’s the best thing a girl can be in this world, a beautiful little fool.ーバカになれと願ったわ。女の子はそれが一番幸せ。美しきおバカさんが |
Nick Carraway(ニック・キャラウェイ) | You can’t repeat the pastー過去はやり直せない |
Nick Carraway(ニック・キャラウェイ) | So we beat on, boats against the current, borne back ceaselessly in to the past.ーだから進もう。流れに逆らう船のように。絶え間なく過去へと押し戻されながら |
- 1 『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフのランキング10選とは?
- 2 『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフ10選を一覧で紹介
- 2.1 『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフその1.「I hope she’ll be a fool—that’s the best thing a girl can be in this world, a beautiful little fool.ーバカになれと願ったわ。女の子はそれが一番幸せ。美しきおバカさんが」
- 2.2 『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフその2.「The way he spoke! No wonder people thought he was lying.ーこうまくしたてられちゃ、嘘だと思われても仕方がない」
- 2.3 『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフその3.「I’m certainly glad to see you again.(Daisy) I’m certainly glad to see you, as well.(Gatsby)ーまたあなたと会えて嬉しいわ(ディジー)僕も君とまた会えて本当に嬉しい(ギャツビー)」
- 2.4 『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフその4.「Possibly it had occurred to him that the colossal significance of that light had now vanished forever.ーおそらくギャツビーは思い当たったのだ。あの灯りが持っていた特別な意味が永遠に消えたことに」
- 2.5 『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフその5.「You can’t repeat the pastー過去はやり直せない」
- 2.6 『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフその6.「He knew that if he kissed this girl his mind would never again be free to romp like… the mind of God… もう二度と自由に羽ばたく神の心に戻れなくなるのは彼にも分かってた」
- 2.7 『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフその7.「old sport(Gatsby) That’s a great expression of yours, isn’t it(Tom)ー我が友よ(ギャツビー)その口癖、実に印象的じゃないか(トム)」
- 2.8 『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフその8.「We were born different from you, it’s in our blood..Nothing that you do or dream up can ever change that. ーそもそも生まれってもんが全然違う。血統ってもんがな」
- 2.9 『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフその9.「They’re a rotten crowd, …You’re worth the whole damn bunch put together.ー奴らは最低だ。君一人の方がずっと価値がある」
- 2.10 『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフその10.「So we beat on, boats against the current, borne back ceaselessly in to the past.ーだから進もう。流れに逆らう船のように。絶え間なく過去へと押し戻されながら」
- 3 まとめ:切ない純愛を貫くディカプリオに恋しよう
『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフのランキング10選とは?
『華麗なるギャツビー』はデイジーのいとこである『ニック』の回想録を中心に、ギャツビーの純愛を描いた作品です。
今回は2人の男の間で揺れるデイジー、上流社会への壁に挑むギャツビー、部外者として冷静に見つめるニックのモノローグなど、登場人物の心理描写をセリフから読み解いていきます。
名言・名セリフはもちろん『華麗なるギャツビー』のトリビアにも注目しながらご紹介するので、ぜひお楽しみください。
『華麗なるギャツビー』は切ない名言が多い
『華麗なるギャツビー』の中核はジェイ・ギャツビーのデイジーに対する恋慕です。
戦争によって引き離され、5年の時を経て自分の想いをとげようとするギャツビー。
しかしいくら富を築こうと超えられない階級の壁がギャツビーの前に立ちはだかります。
不倫が横行する腐った上流階級のライフスタイルの中、華やかさとは裏腹にデイジーだけを想うギャツビーの姿は異質です。
ときにかわいそうになるほど狂おしいギャツビーの想いや、のしあがるギャツビーへ侮蔑を投げる階級の壁などにも注目してみてください。
『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフのランキング10選の基準
今回は『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフの中で、特に注目したい10個のセリフに絞りました。
ご紹介するにあたって偏りのないように、名言・名セリフは以下の基準を元に厳選しております。
- 『華麗なるギャツビー』の重要シーンに関係するセリフ
- 『華麗なるギャツビー』の主人公ギャツビーの心理がよく表れているセリフ
- 『華麗なるギャツビー』の原作から引用されている重要な言葉
『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフ10選を一覧で紹介
Daisy Buchanan(デイジー・ブキャナン) | I hope she’ll be a fool—that’s the best thing a girl can be in this world, a beautiful little fool.ーバカになれと願ったわ。女の子はそれが一番幸せ。美しきおバカさんが |
Nick Carraway(ニック・キャラウェイ) | The way he spoke! No wonder people thought he was lying.ーこうまくしたてられちゃ、嘘だと思われても仕方がない |
Daisy Buchanan(デイジー・ブキャナン)ーJay Gatsby(ジェイ・ギャツビー) | I’m certainly glad to see you again.(Daisy) I’m certainly glad to see you, as well.(Gatsby)ーまたあなたと会えて嬉しいわ(ディジー)僕も君とまた会えて本当に嬉しい(ギャツビー) |
Nick Carraway(ニック・キャラウェイ) | Possibly it had occurred to him that the colossal significance of that light had now vanished forever.ーおそらくギャツビーは思い当たったのだ。あの灯りが持っていた特別な意味が永遠に消えたことに |
Nick Carraway(ニック・キャラウェイ) | You can’t repeat the pastー過去はやり直せない |
Nick Carraway(ニック・キャラウェイ) | He knew that if he kissed this girl his mind would never again be free to romp like… the mind of God… もう二度と自由に羽ばたく神の心に戻れなくなるのは彼にも分かってた |
Jay Gatsby(ジェイ・ギャツビー)ーTom Buchanan(トム・ブキャナン) | old sport(Gatsby) That’s a great expression of yours, isn’t it(Tom)ー我が友よ(ギャツビー)その口癖、実に印象的じゃないか(トム) |
Tom Buchanan(トム・ブキャナン) | We were born different from you, it’s in our blood..Nothing that you do or dream up can ever change that. ーそもそも生まれってもんが全然違う。血統ってもんがな |
Nick Carraway(ニック・キャラウェイ) | They’re a rotten crowd, …You’re worth the whole damn bunch put together.ー奴らは最低だ。君一人の方がずっと価値がある |
Nick Carraway(ニック・キャラウェイ) | So we beat on, boats against the current, borne back ceaselessly in to the past.ーだから進もう。流れに逆らう船のように。絶え間なく過去へと押し戻されながら |
『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフその1.「I hope she’ll be a fool—that’s the best thing a girl can be in this world, a beautiful little fool.ーバカになれと願ったわ。女の子はそれが一番幸せ。美しきおバカさんが」
アメリカの億万長者トム・ブキャナンと結婚し、誰もが羨む生活を送っているデイジー。
しかしニックが娘のことを尋ねると、デイジーは顔を曇らせこのセリフをつぶやきます。
夫トムが不倫していることをデイジーは知っているのです。
「夫の不倫に気づかず、ただ楽しい生活を送れるのなら幸せなのに…」そんなデイジーの苦しみがこのセリフには込められています。
なに不自由のない生活を送っているデイジーですが、夫は不倫中で夫婦仲はうまくいっていないのでした。
『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフその2.「The way he spoke! No wonder people thought he was lying.ーこうまくしたてられちゃ、嘘だと思われても仕方がない」
謎の隣人『ジェイ・ギャツビー』に誘われて出かけるニック。
当時の最新車を転がしながら、ギャツビーは自分の生い立ちをニックに説明するのですが…。
まるで履歴書を読み上げるように自分のことを詳細に語るギャツビーはどこか不自然で、ニックには嘘くさく聞こえてしまいます。
ギャツビーの邸宅に集まるパーティ客が、「ギャツビーは正体不明だ」という理由も腑に落ちるニックでした。
しかしギャツビーには自分が何者なのかニックに知ってもらう必要があったのです。
ここから徐々にジェイ・ギャツビーが何者なのか、なぜギャツビーがニックに興味を持ったのか解き明かされていきます。
『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフその3.「I’m certainly glad to see you again.(Daisy) I’m certainly glad to see you, as well.(Gatsby)ーまたあなたと会えて嬉しいわ(ディジー)僕も君とまた会えて本当に嬉しい(ギャツビー)」
いとこのデイジーを自宅に招待し、ギャツビーと会わせるニック。
ギャツビーといとこのデイジーには過去がありました。
デイジーと恋に落ちますが戦争が2人を引き離し、その間にデイジーは鉄道王の息子トムとの結婚が決まってしまいます。
しかしギャツビーはデイジーへの想いが忘れられず、ニックにデイジーとの再会をセッティングしてもらったのです。
5年を経て再開する2人。
人妻となったデイジーと変わらずデイジーを愛するギャツビーのぎこちない再会シーンでした。
『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフその4.「Possibly it had occurred to him that the colossal significance of that light had now vanished forever.ーおそらくギャツビーは思い当たったのだ。あの灯りが持っていた特別な意味が永遠に消えたことに」
再会の瞬間こそぎこちなかった2人ですが、少しずつ距離が以前のように縮まっていきます。
デイジーを膝の上に抱きながら、デイジーの邸宅を見つめるギャツビー。
ギャツビーの城からは、デイジーの家が見渡せます。
わざわざデイジーの邸宅の対岸に城を構え、人の噂に上るけばけばしいパーティを開いたのはデイジーに気づいてもらうためでした。
ギャツビーの視線の先には緑の光があります。
それはブキャナン家の敷地の桟橋に灯る緑の光でした。
毎晩届きそうで届かないデイジーを想い、緑の光を見つめていたギャツビー…。しかし今デイジーは自分の手元にいます。
ギャツビーが見る緑の光は、この瞬間に『届かない恋情』から『自分の腕の中にある愛』へと変化したのです。
『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフその5.「You can’t repeat the pastー過去はやり直せない」
デイジーとの過去を取り戻そうと、ギャツビーは純粋そのものの愛情で突き進みます。
ギャツビーの頭の中ではすでにデイジーとの甘い生活が広がっているのです。
それはあと少しで実現する未来…。
しかしニックは「過去はやり直せない」と言うのです。
それに対して爽やかな笑顔で「過去はやり直せるんだぞ」と返すギャツビー。
億の富を手に入れたギャツビーは初恋までも手にしようと試み、すべてが手に入るまで歩みをとめようとしませんでした。
『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフその6.「He knew that if he kissed this girl his mind would never again be free to romp like… the mind of God… もう二度と自由に羽ばたく神の心に戻れなくなるのは彼にも分かってた」
野心を胸に上昇のみを考えていたギャツビーですが、予定外にも恋に落ちてしまいます。
自分の野心の行き着く先に恋は邪魔にしかならないのに…。
運命が変わるかもしれないキスの前に一瞬止まりますが、「運命が変わってもこの女性と一緒にいたい」と思ってしまったギャツビーに勝ち目はありません。
このセリフに続いて「恋に落ちることは運命を変えてしまうのだ永遠に」という言葉がつぶやかれます。
自分の運命を変える女性に出会ってしまったギャツビーは、文字通り人生の歯車が少しずつ狂っていくのです。
『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフその7.「old sport(Gatsby) That’s a great expression of yours, isn’t it(Tom)ー我が友よ(ギャツビー)その口癖、実に印象的じゃないか(トム)」
『華麗なるギャツビー』の劇中でギャツビーは、繰り返し「old sport(わが友よ)」という言葉を使います。
「old sport」というのは英語で親しい友人に対する呼びかけの一つですが、劇中で使っているのはギャツビーだけです。
それはギャツビーにマナーや教養を教えてくれた師『ダン・コーディ』が使っていた呼びかけでした。
「old sport」には上流階級に対するギャツビーの憧れ、そして自分が本物であると信じ込ませるためのフレーズです。
しかしデイジーの夫トムはギャツビーが「old money(名家)」出身ではなく、成り上がりで良い血統に擬態したいだけだと確信を突きます。
あと少しでデイジーが自分のものになると信じていたギャツビー。
夫の言葉に動揺し迷い始めるデイジー、そして機に乗じてギャツビーを攻撃するトム…。
ここから映画は破滅へのカウントダウンへ向かいます。
『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフその8.「We were born different from you, it’s in our blood..Nothing that you do or dream up can ever change that. ーそもそも生まれってもんが全然違う。血統ってもんがな」
経済力では対等なギャツビーとトム。
しかし『生まれと育ち』に関してはどうしようもありません。
デイジーを奪われると思ったトムはギャツビーの調査をし、ギャツビーの資金源が密造酒販売や違法な賭け事であることを突き止めています。
「所詮自分とは生まれが違う、一緒にするな」とバカにしたように告げるトム。
劣等感を貫かれたギャツビーは、トムを攻撃してしまうのでした。
ニックのモノローグには「彼の形相はまるで人殺しだった」とあります。
真っ赤に変色した顔でトムを攻撃しようとするギャツビーの顔には鬼気迫るものがありました。
『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフその9.「They’re a rotten crowd, …You’re worth the whole damn bunch put together.ー奴らは最低だ。君一人の方がずっと価値がある」
デイジーからの電話を待つギャツビーの姿はピュアな青年そのものです。
愛ゆえにデイジーの罪を被ることも厭わないギャツビーに、ニックはこのセリフを残します。
ニックがニューヨークで見たものは、愛憎と思惑が渦巻く汚い上流社会の中身でした。
しかしその中で『愛』だけを磁石に歩んできたギャツビーの姿は、ニックにとって神聖なほど美しく見えたのでしょう。
ニックに全てを告白したまっさらなギャツビーは、ただデイジーを待つのでした。
『華麗なるギャツビー』の名言・名セリフその10.「So we beat on, boats against the current, borne back ceaselessly in to the past.ーだから進もう。流れに逆らう船のように。絶え間なく過去へと押し戻されながら」
映画の最後はニックのモノローグで終わりを迎えます。
自分の治療のために書き始めた文章はいつしかギャツビーの物語となり、この名言で閉じられました。
憧れへ、前へと進み続けたギャツビー。
過去にとらわれ過去にできなかったギャツビーのことを想い、それでも私たちは未来に向かって進んでいくのだとニックは呟きます。
ギャツビーの物語に巻き込まれ、心を病んでしまったニックにとってもこれは必要な言葉でした。
そしてこの名言は原作者フィッツジェラルドの墓に刻まれ、永遠に時を紡いでいます。
まとめ:切ない純愛を貫くディカプリオに恋しよう
『華麗なるギャツビー』のレオナルド・ディカプリオはハマり役でした。
ギラついた野心と汚れない純愛を表現できる役者さんはそう多く存在しません。
愛憎渦巻く社交界の中で、常に紳士であろうと努めたギャツビーは登場人物の中で一番ピュアな人物でした。
それだけにデイジーのクズ加減が際立っていましたが、そこも監督の思惑通りだったのではないでしょうか。
実は『華麗なるギャツビー』ではカットされたシーンがあります。
映画のその後、デイジーやトム、裏家業のウルフシャイムとニックのシーンは残念ながらカットされました。
気になる方はDVDの特典映像に入っているのでぜひチェックしてみてください。