レ・ミゼラブルとは?その言葉の意味や作者にも注目!!

みなさんはフランスの詩人であり作家であるヴィクトル・ユーゴーの小説”レ・ミゼラブル”をご存知でしょうか。主人公のジャンバルジャンは極貧生活の中、1本のパンを盗んだ罪で19年間投獄されていました。その釈放された日からお話は始まります。

今回はその「レ・ミゼラブル」の意味言葉また作者について考えていきますよ。

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言葉の意味

まずフランス語の”Les Miserables”ですが、「悲惨な人々」「哀れな人々」という意味を持ちます。悲惨や哀れって…作者は一体どんな意図で書き、どんな人だったんでしょうね。

日本では黒岩涙香(くろいわ るいこう)さんの翻案小説で「噫無情(ああむじょう)」の題名として1902年(明治35年)から親しまれています。

まずは気になる作者と翻案者について書いていきますね。

翻案とは?前に誰かが書いた元の著作物の大筋をまねて、細かいところをつくり変えて別の作品を創作すること。翻訳は原作に忠実に訳すこと。

ヴィクトル・ユーゴーってどんな人?

  • 生没年月日:1802年2月26日~1885年5月22日(享年83歳)
  • 出身地  :フランス東部ブザンソン。生後6週間でマルセイユへ転居
  • 本名   :ヴィクトル=マリー・ユーゴー(Victor-Marie Hugo)
  • 職業   :フランス・ロマン主義の詩人、小説家。フランス第二共和政時代の政治家
  • 代表作  :小説ノートルダム・ド・パリ、戯曲エルナニ

ユーゴーはナポレオン軍の軍人だった父、資産家の娘である母のもと三男として生まれました。ナポレオンの時代‼あの壮大なレ・ミゼラブルの背景が分かる気がしますね。

また作家以外にも政治家として二月革命の後、第二共和政で共和派の中心人物となり、死刑廃止や教育改革、社会福祉に貢献し、憲法制定議会や立法議会の議員として活躍されました。マルチな方だったんでしょうね。

紙幣に顔が!

彼の偉業を物語るもので、1959年~1965年までに発行された5フラン(日本円で600円ぐらい)の紙幣にはヴィクトル・ユーゴーの肖像画が採用されているんですよ。

恋多き男

20歳で幼なじみのアデール・フシェと結婚し、4人の子供に恵まれましたが、妻が親友と不倫関係になってしまいます。

そんな時(日付けまで分かっています!1833年2月19日。この日はレ・ミゼラブルの中でコゼットとマリウスが結婚式を挙げた日なんです!)、ユーゴーの書いた戯曲「リュクレス・ボルジャ(ルクレツィア・ボルジア)」に出演していた女優”ジュリエット・ドゥルーエ”と出会います。

このジュリエットは「レ・ミゼラブル」のコゼットのモデルだと言われていますよ。その後ジュリエットとは50年以上を共に過ごしました。

このジュリエットさん、ユーゴーの創作活動をサポートしただけでなく、亡命の手助けもして、長い亡命生活の精神的な支えにもなりました。

しかし、国際的に著名人になったユーゴーは(67歳だったにもかかわらず)女優や高級娼婦などたちと浮名をながし、ジュリエットさんを怒らせていたそうです。

亡命生活

ルイ=ナポレオンが大統領になり、クーデターで独裁権を握ってナポレオン三世として皇帝になったことに反対し、ナポレオンが独裁体制を築いた後はベルギーで19年間の亡命生活を送ります。

この亡命期間中に「レ・ミゼラブル」などを執筆したんですよ。ベルギーで出版されたのですが、売れ行きが心配だったユーゴーは出版社に「?」と一文字だけの手紙を送り、出版社からは「!」という一文字だけの返事が返って来たそうです。おしゃれだし、これ以上短い手紙のやり取りは無いですね。

1870年ナポレオン三世の失脚で、ユーゴーは19年ぶりにパリに戻り、活発に執筆活動を続けました。

自宅のある通りが「ヴィクトル・ユーゴー通り」と名前を変えるほど国民的な作家になりましたが、ジュリエットが亡くなって間もなくユーゴーも1885年パリで死亡しました。国葬が行われ、文豪としてパンテオン(ギリシア語で日本語に訳すと「万神殿」)に埋葬されています。

このパリのパンテオンにはヴィクトルユーゴーの他に、キュリー夫妻、アレクサンドル・デュマ・ペール、アンドレ・マルローなどフランスの偉人たちが埋葬されている。

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ユーゴーの名言

詩人であるユーゴーの名言はたくさんありますので、ここでは「レ・ミゼラブル」の中で出てくる名言をいくつかご紹介しますね。

ジャンバルジャンの名言

  • 誰かを愛することは神の顔を見ることだよ
  • 新たな一日が始まった。この新しい世界が何をしてくれるのかを見てみよう。

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アンジョルラス(ABCの友の中心人物)の名言

  • 赤は人々の怒り。黒は過去の暗かった時代。赤は世界の夜明け。黒、ついに夜が終わるぞ!

挙げだすときりがありません。音楽にのせて、すべてが名セリフばかりです。レミゼラブルの中には、あなたの心にも響く曲や詩が満載ですよ。

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黒岩涙香ってどんな人?

  • 生没年月日:1862年(文久2年)11月20日~1920年(大正9年)10月6日
  • 出身地 :高知県安芸市
  • 本名  :黒岩周六
  • 出身校 :大阪英語学校
  • あだ名 :マムシ
  • 職業  :ジャーナリスト、翻訳家、文学者

1860年代と言えば皆さんがご存知の通り、坂下門外の変や寺田屋事件、生麦事件などなど歴史の授業で習ったあの”幕末の時代”に生まれた方なんですね。

記者・翻案時代

絵入り自由新聞では入社して2年で編集長に、今日新聞(のちの「都新聞」)では連載した翻訳小説「法廷の美人」がヒットし、翻案小説スターになっていきました。

1892年(明治25年)に朝報社を設立し、「万朝報(よろずちょうほう)」を創刊します。その中では政界のスキャンダル(このときからマムシの周六というあだ名がついて、恐れられたそうです)を三面に印刷(”三面記事”の語源となりました)したり、娯楽記事を書いて、いわゆる大衆新聞の先駆者となったんです。

その万朝報の中で「噫(ああ)無情」をはじめとする「鉄仮面(ボアゴベイ作)」「巌窟王(デュマ作)」などの翻案の代表作を次々と掲載しました。

ちなみに”噫無情”は1902年~1903年に翻案された作品なんですよ。

五目並べ

皆さんは”五目並べ”ってご存知ですか?囲碁の道具を使い、二人で向かいあって順番に石を置いていき、先に石を5個並べられた方が勝ちというボードゲームなんです。

黒岩さんは萬朝報で”五目並べ”の先手必勝法を掲載し、子供たちが遊ぶ「五目並べ」を組織化し、競技として競えるようにルールを決め「連珠(れんじゅ)」と言う名前を付けて、初代名人高木互楽と名乗ったりしています。文学だけでなく娯楽にも詳しかったんですね。

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ミュージカル「レ・ミゼラブル」

1985年、ロンドンで初演されたミュージカルの代表作「レ・ミゼラブル」は、逆境を生き抜くジャンバルジャンと母娘を中心に、世の中の波に飲み込まれながらもより良い明日を信じて皆が今日を必死で生きていくという、生き抜く力に満ちた物語です。

1987年度のトニー賞8部門(作品賞、助演男優賞、助演女優賞、演出賞、台本賞、作詞・作曲賞、舞台美術賞、照明賞)を受賞するほど、素晴らしい作品なんです。

興行収益ランキング

また”レ・ミゼラブル”は日本のミュージカル映画興行収益ランキングでも、上位を取るほどの人気なんですよ‼

  1. ボヘミアン・ラプソディ(約125億円)
  2. 美女と野獣(約124億円)
  3. レ・ミゼラブル(約59億円)
  4. グレイテスト・ショーマン(約44.3億円)
  5. ラ・ラ・ランド(約44.2億円)

作品ができるまで

1980年にアラン・ブーブリル(作詞)クロード=ミシェル・シェーンベルグ(作曲)によって作品の前身であるミュージカルが作られ、パリで上演されました。

このオリジナル作品を世界的に有名な演劇プロデューサーであるキャメロン・マッキントッシュが見て感動し、イギリスでの上演を考えました。

キャメロン・マッキントッシュ:「キャッツ」「オペラ座の怪人」「ミスサイゴン」など、ミュージカルの生みの親ともいえる、イギリスのミュージカルプロデューサー。世界を代表する演劇製作者の一人。

キャメロン・マッキントッシュがプロデュースした「レ・ミゼラブル」は1985年10月28日にロンドンのクイーンズシアターで初演され大人気となり、今ではアメリカ、カナダ、日本など海外40カ所以上で上演されています。

テーマ

「レ・ミゼラブル」のミュージカルでは、その意味の「悲惨な人々、みじめな人々」と言う意味からは想像できないほど、登場人物たちの情熱的な生きざまが描かれています。

この物語では自分が思っている通りには生きていけない時代でしたが、明日を信じて力強く生きて行こうとする姿、社会や家族、人間関係の中などは、今なお通じるところがあります。

ジャンバルジャンがコゼットを育てていく愛、マリウスとコゼットの愛、エポニーヌのマリウスへの心身ともに尽くす愛…などテーマは「愛とは生きる力」なんです。

愛することが、生きることとと結び付き、観客に忠実に訴えているので、いつの時代にも受け入れられ、人気があるのでしょうね。

まとめ

  • レ・ミゼラブルの言葉の意味は「悲惨な人々」「哀れな人々」
  • 作者はヴィクトルユーゴー
  • 翻案者は黒岩涙香

「レ・ミゼラブル」という言葉から「愛とは生きる力」というテーマは、ミュージカルや映画、本を読んでいただかなくては結び付かないかもしれません。

今日を生き、明日を生きていく積み重ねが、自分自身の人生だけでなく、その後の命を作り上げていくものだと実感できるお話です。

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