2008年に公開されたバットマンシリーズの映画『ダークナイト』から名言・名セリフをご紹介します。
『ダークナイト』とはクリストファー・ノーラン監督がメガホンをとった三部作の一つ。
『バットマン・ビギンズ』の続編として制作され、世界中で大ヒットを記録する映画となりました。
ジョーカーの禍々しさは言うまでもなく、バットマンの苦悩、『トゥーフェイス(ハービー・デント)』の生々しい一言など…。
『ダークナイト』の名言・名セリフからは、正義と悪の境界線の危うさがゾクゾクするほど伝わってきます。
- 『ダークナイト』の名言・名セリフ(日本語・英語)
- 『ダークナイト』の名言と名シーン
- 『ダークナイト』の裏話・トリビア
『ダークナイト』の名言や名セリフを厳選して3つ紹介
Harvey Dent(ハービー・デント) | You either die a hero or you live long enough to see yourself become the villain.ーヒーローとして死ぬか、生き延びて悪に染まった自分を見るかさ |
The Joker(ジョーカー) | You see, madness, as you know, is like gravity. All it takes is a little push!ーお前も知っての通り狂気は重力のようなもの。人は一押しで落ちていく |
Lt. James Gordon(ジェームズ・ゴードン) | Because he’s not our hero. He’s a silent guardian. A watchful protector. A Dark Knight.ー彼はヒーローじゃない。沈黙の守護者。我々を見守る監視者。暗黒の騎士(ダークナイト)だ |
- 1 『ダークナイト』の名言・名セリフのランキング10選とは?
- 2 『ダークナイト』の名言・名セリフ10選を一覧で紹介
- 2.1 『ダークナイト』の名言・名セリフその1.「You either die a hero or you live long enough to see yourself become the villain.ーヒーローとして死ぬか、生き延びて悪に染まるか」
- 2.2 『ダークナイト』の名言・名セリフその2.「 If you’re good at something, never do it for free.ー特殊技能だ。タダじゃやらない」
- 2.3 『ダークナイト』の名言・名セリフその3.「It’s happening now. Harvey is that hero. He locked up half of the city’s criminals, and he did it without wearing a mask. Gotham needs a hero with a face.ーその日が来た。ハービーこそ新しいヒーローだ。マスクをつけずに犯罪者を一網打尽。素顔のヒーローの誕生だ」
- 2.4 『ダークナイト』の名言・名セリフその4.「They’ll hate you for it, but that’s the point of Batman, he can be the outcast. He can make the choice that no one else can make, the right choice.ー市民に憎まれてもバットマンならもともと社会のはぐれ者。人にできない判断が下せます。正しい判断が」
- 2.5 『ダークナイト』の名言・名セリフその5.「You make your own luck…ー自分で運を引き寄せるのね」
- 2.6 『ダークナイト』の名言・名セリフその6.「Come on, I want you to do it, I want you to do it. Come on, hit me. Hit me!ー来いよ俺を轢いてみろ。さあ。来るんだ俺はここだぜ。ビビるな。轢け。轢け」
- 2.7 『ダークナイト』の名言・名セリフその7.「No. You… you… complete me.ーお前が欠けたら生きていけない」
- 2.8 『ダークナイト』の名言・名セリフその8.「You see, madness, as you know, is like gravity. All it takes is a little push!ーお前も知っての通り狂気は重力のようなもの。人は一押しで落ちていく」
- 2.9 『ダークナイト』の名言・名セリフその9.「Because you were the best of us! He wanted to prove that even someone as good as you could fall.ー最も高潔だったからだ。ジョーカーは君ほどの人間でも悪に染まると証明したかった」
- 2.10 『ダークナイト』の名言・名セリフその10.「Because he’s not our hero. He’s a silent guardian. A watchful protector. A Dark Knight.ー彼はヒーローじゃない。沈黙の守護者。我々を見守る監視者。暗黒の騎士(ダークナイト)だ」
- 3 まとめ:『ダークナイト』の名言とともに映画を振り返ろう
『ダークナイト』の名言・名セリフのランキング10選とは?
クリストファー・ノーラン監督が描くバットマンは、以前のバットマン映画とは一線を画すようなヒーローものに仕上がってます。
世界中で大ヒットを飛ばしながらも、一部のファンの間で批判にさらされたのもその影響です。
クリストファー・ノーラン監督の『ダークナイト』では、マーベル感の強かったティム・バートン監督作品よりもリアルな現実感があります。
だからこそ『ダークナイト』で発せられる一言一言には「ドキっ」とするような名言・名セリフが多いのです。
『ダークナイト』はクールな名言が多い
『ダークナイト』にはヒーローものらしくクールな名言・名セリフが多く、そこには私たちが隠したいような『汚い真実』を突くものがあります。
性善説か性悪説か…。
『ダークナイト』のジョーカーは、清廉潔白だったハービー・デントを悪の世界に陥れるところでもゾクゾクするセリフを残します。
人の危うさを前面に、バットマンとジョーカーの戦いが繰り広げられるのです。
『ダークナイト』の名言・名セリフのランキング10選の基準
今回『ダークナイト』からご紹介するクールな名言・名セリフたちを選ぶにあたって、ある基準を設けました。
個人的に好きな名言・名セリフではなく、多くの人が共感するセリフや映画の中で重要な意味を持つセリフを構成に選んでいます。
具体的に選定基準にした条件は下記のとおりです。
- SNSでリピートされるような有名なセリフ
- 映画の重要シーンで使用されたセリフ
- キャラクターの性格をよく表しているセリフ
『ダークナイト』の名言・名セリフ10選を一覧で紹介
Harvey Dent(ハービー・デント) | You either die a hero or you live long enough to see yourself become the villain.ーヒーローとして死ぬか、生き延びて悪に染まるか |
The Joker(ジョーカー) | If you’re good at something, never do it for free.ー得意なことはタダじゃするなってね |
Bruce Wayne/Batman(ブルース・ウェイン/バットマン) | It’s happening now. Harvey is that hero. He locked up half of the city’s criminals, and he did it without wearing a mask. Gotham needs a hero with a face.ーその日が来た。ハービーこそ新しいヒーローだ。マスクをつけずに犯罪者を一網打尽。素顔のヒーローの誕生だ |
Alfred Pennyworth(アルフレッド・ペニーワース) | They’ll hate you for it, but that’s the point of Batman, he can be the outcast. He can make the choice that no one else can make, the right choice.ー市民に憎まれてもバットマンならもともと社会のはぐれ者。人にできない判断が下せます。正しい判断が |
Rachel Dawes(レイチェル・ドーズ) | You make your own luck…ー自分で運を引き寄せるのね |
The Joker(ジョーカー) | Come on, I want you to do it, I want you to do it. Come on, hit me. Hit me!ー来いよ俺を轢いてみろ。さあ。来るんだ俺はここだぜ。ビビるな。轢け。轢け |
The Joker(ジョーカー) | No. You… you… complete me.ーお前が欠けたら生きていけない |
The Joker(ジョーカー) | You see, madness, as you know, is like gravity. All it takes is a little push!ーお前も知っての通り狂気は重力のようなもの。人は一押しで落ちていく |
Bruce Wayne/Batman(ブルース・ウェイン/バットマン) | Because you were the best of us! He wanted to prove that even someone as good as you could fall.ー最も高潔だったからだ。ジョーカーは君ほどの人間でも悪に染まると証明したかった |
Lt. James Gordon(ジェームズ・ゴードン) | Because he’s not our hero. He’s a silent guardian. A watchful protector. A Dark Knight.ー彼はヒーローじゃない。沈黙の守護者。我々を見守る監視者。暗黒の騎士(ダークナイト)だ |
『ダークナイト』の名言・名セリフその1.「You either die a hero or you live long enough to see yourself become the villain.ーヒーローとして死ぬか、生き延びて悪に染まるか」
まずご紹介したい名言・名セリフがハービー・デント検事の「ヒーローとして死ぬか、生き延びて悪に染まるか」という一言です。
清廉潔白で正義のを体現しているかのような検事ハービー・デントがその後ジョーカーの策によって180度キャラ転向していくことを暗示するような大フラグと言えます。
このセリフが効いているからこそ、のちに『トゥー・フェイス(Two Face)』となる危うさが浮かんでくるのです。
このころのデントはブルースが街の守護神としての役を譲ろうと考える程、正義の実行に燃えていました。
そしてこの同じセリフを後にバットマンが口にします。悪に染まったからではなく、罪を被るために…。
『ダークナイト』の名言・名セリフその2.「 If you’re good at something, never do it for free.ー特殊技能だ。タダじゃやらない」
「俺ならバットマンを殺せる」と息巻くジョーカー。
「簡単に殺せるならなぜすぐやらないんだ」と笑いとばすギャングたちを前にジョーカーは「特殊技能だ。タダではやらない」と言うのです。
英語では「If you’re good at something, never do it for free.」直訳すると「得意なことはタダでやっちゃダメだ」となります。
良くも悪くもバットマンのことを一番理解しているのはジョーカーなのかもしれません。
『ダークナイト』の名言・名セリフその3.「It’s happening now. Harvey is that hero. He locked up half of the city’s criminals, and he did it without wearing a mask. Gotham needs a hero with a face.ーその日が来た。ハービーこそ新しいヒーローだ。マスクをつけずに犯罪者を一網打尽。素顔のヒーローの誕生だ」
以前恋心を抱いていたレイチェルとブルース。
しかしブルースがバットマンになったことで、2人は破局を迎えました。
もしブルースがバットマンを引退したらそのときは…そんな過去があった2人の前に『ハービー・デント』は現れました。
ハービーは検事でレイチェルの現彼氏です。
正義感溢れる彼にならバットマンを引退してゴッサムシティを任せられるとブルースはレイチェルに言うのですが、レイチェルは2人の男性の間で揺らぎます。
バットマンを引退して普通の男性としてレイチェルのそばにいたいと願う、ブルースの人間らしい一面が垣間見えるシーンです。
『ダークナイト』の名言・名セリフその4.「They’ll hate you for it, but that’s the point of Batman, he can be the outcast. He can make the choice that no one else can make, the right choice.ー市民に憎まれてもバットマンならもともと社会のはぐれ者。人にできない判断が下せます。正しい判断が」
執事のアルフレッドは常にブルースに寄り添い、ともに歩んでくれる存在です。
悩むブルースの背中を押すようなアルフレッドの言葉ですが、これほど重い言葉があるでしょうか?
アルフレッドは全面的な信頼をブルースに捧げ、そのうえで「あなたになら正しい判断が下せる」とブルースの道を示すのです。
その後、レイチェルに詰め寄られたアルフレッドはこう答えます。
「憎まれてもバットマンにはすべきことがある。ヒーローになるのではなく、街を守るために」
誰しもキラキラしたヒーローに憧れるはず。しかしバットマンは泥をかぶってでも正義を貫く険しい道を選ぶのです。
『ダークナイト』の名言・名セリフその5.「You make your own luck…ー自分で運を引き寄せるのね」
ハービー・デントはいつもコインをポケットに忍ばせ、なにか決断すべきときにはコインを投げて運を天に任せていました。
重要な決断はいつもコインに頼るのです。
バットマンの身代わりとなって危ない橋を渡ろうとするデントを止めようとするレイチェル…。
デントは「表なら行く」とレイチェルにコインを投げて去っていきます。
コインに運を任せるなんて…と見てみると、コインには両面が表になるよう細工されているのです。
運に身を任せていたんじゃないんだ、いつも自分で運を決めていたんだと気づいたレイチェル。
デントが見せた新しい一面に、レイチェルは心惹かれますがこのあと2人はジョーカーによって悲しい運命をたどるのでした。
『ダークナイト』の名言・名セリフその6.「Come on, I want you to do it, I want you to do it. Come on, hit me. Hit me!ー来いよ俺を轢いてみろ。さあ。来るんだ俺はここだぜ。ビビるな。轢け。轢け」
バットポットに乗ってジョーカーに向かって猛スピードで突っ込んでいくバットマン。
目の前に立つジョーカーは怖がる様子も見せず、むしろ興奮してゾクゾクしている様子です。
そしてジョーカーは逃げるどころかバットマンを挑発するように「轢け」と何度も嬉しそうにつぶやくのでした。
ジョーカーはバットマンが人を殺さないことを信条としているのを知っていて、バットマンを試しているのです。
ジョーカー相手でも殺せないバットマンは、やはりジョーカーの直前でハンドルを切り転倒してしまったのでした。
『ダークナイト』の名言・名セリフその7.「No. You… you… complete me.ーお前が欠けたら生きていけない」
ハービー・デントが行方不明となり、取調室でジョーカーを詰問するバットマン。
そのときにバットマンはジョーカーにとっての存在意義であり、バットマンがいなければジョーカーは存在しえないというのです。
ジョーカーを倒したいバットマンですが、バットマンの存在自体がジョーカーを作り上げているという皮肉な現実。
ジョーカーがあらゆる悪を働く理由はバットマンなのです。
バットマンがいるからこそすべての悪がより脚光を浴びジョーカーが光輝ける…悪を撲滅したいバットマンにとって、認めたくない現実がそこにあります。
『ダークナイト』の名言・名セリフその8.「You see, madness, as you know, is like gravity. All it takes is a little push!ーお前も知っての通り狂気は重力のようなもの。人は一押しで落ちていく」
ジョーカーのたくらみによってレイチェルが死亡し、ブルースとデントは悲しみに包まれます。
爆発によって顔の半分を亡くしてしまったデントはレイチェルの死後、タガが外れたように復讐にかられるのです。
清廉潔白だった検事の姿はもうそこにはありません。
『Two Face(トゥーフェイス)』となり人を殺害するデントですが、ジョーカーはそのデントのことをこの名言で表現したのです。
「狂気は重力のようなもの。人は一押しで落ちていく」
嘲り笑うジョーカーの言葉は、重力のように重く人間の真実をついているような気がします。
『ダークナイト』の名言・名セリフその9.「Because you were the best of us! He wanted to prove that even someone as good as you could fall.ー最も高潔だったからだ。ジョーカーは君ほどの人間でも悪に染まると証明したかった」
レイチェルの死を嘆き復讐を実行するデントは、ジェームス(ジム)の息子を人質にとり「公平」にするために殺そうとします。
デントは今までただ悪と戦い、撲滅しようと努めてきただけでした。
しかし彼の努力は報われなかっただけでなく、結果として最愛の女性の命さえ奪われてしまった…。
そんな不公平な世の中を恨み復讐を実行し続けるデントに対し、ジョーカーがデントをターゲットにした理由を諭すのです。
それは「デントが最も高潔だったから」というのも。
そんな不公平な理由があるでしょうか?
「ただ公平にしたい」と叫ぶデントの気持ちも分かるような気がします。
『ダークナイト』の名言・名セリフその10.「Because he’s not our hero. He’s a silent guardian. A watchful protector. A Dark Knight.ー彼はヒーローじゃない。沈黙の守護者。我々を見守る監視者。暗黒の騎士(ダークナイト)だ」
最後に紹介したい名言は、ジェームス(ジム)が映画の最後を締めくくるセリフです。
『ダークナイト』はジェームス(ジム)のセリフでエンディングを迎えます。
「彼はヒーローじゃない。ダークナイトだ」
デントが犯した罪をすべて自分でかぶったバットマンは、終われる立場になってしまいます。
それは高潔なデントを高潔なまま『正義の象徴』として人々の記憶に残すためでした。
泥をかぶるヒーローなど今まで存在したでしょうか?
バットマンは一点の曇りもないヒーローでなく、泥をかぶっても街を守るという信念のもと行動する従来のヒーロー像を超える存在なのです。
まとめ:『ダークナイト』の名言とともに映画を振り返ろう
クリストファー・ノーラン監督の『ダークナイト』はよりリアルに、人の心の心情を描くことで新しいバットマン、ジョーカー像を描き出しました。
正義と悪の危ういバランスは、現実社会でも見かけるものです。
『ダークナイト』の名言・名セリフは危うい真実を含むものばかり。
特にジョーカーの言葉はドキっとするような真実が隠れています。
まがまがしいほどのジョーカーを演じたヒース・レジャーは『ダークナイト』の公開を待たず亡くなりました。
『ダークナイト』の彼のセリフを通じて今一度『ダークナイト』の世界に触れてみてはいかがでしょうか。