2012年にヴィクトルユーゴーの原作をもとにつくられた「レ・ミゼラブル」の映画は、もうご覧になられましたか。
世界43か国で上映された大ヒットのミュージカルを映画化して、話題にもなりましたよね。
今回はその中でも主人公に匹敵するキャスト、ジャベールについて調べていきたいと思います。
ジャベール警部の生い立ちは
どうして、ジャンバルジャンをあれほどしつこく追いかけたのか、どうして自殺したのか不思議ですよね。いったいどんな人だったのか考えていきます。
BD&DVD発売まであと3日!【好きな曲ならRT】“♪Javert’s Suicide(自殺)”There is nothing on earth that we share! 我々にはこの世で分かち合うものはない! #レミゼラブル pic.twitter.com/iQRlWgXYEM
— 映画『レ・ミゼラブル』公式アカウント (@lesmis_movie) June 17, 2013
原作によれば、ジャベール警部は服役囚の両親のもとに生まれ、トゥーロン徒刑場で育ちました。社会秩序を乱すものは例外なく罰するという厳格で残忍なまでに法に忠実で完全主義者なんです。

正義とは法律だと思って生きてきたのね。
ジャンバルジャンはパンを盗んだ人間で、ジャベールにとっては気にも止まらない存在のはずです。でもジャンバルジャンが火事や船の事故で人を助ける姿を見たり、馬車の事故からお爺さんを助けたり、娼婦のフォンテーヌを助ける姿を見て、自分にとって絶対に許せないはずの人間(ジャンバルジャン)が、ひょっとしたら自分よりも神に近い存在なのかもしれないと思ったから、彼のことがとっても気になる存在になったのかもしれません。
その自分とは真逆のジャンバルジャンの姿を見て、肯定したい気持ちはあるけれど、そうすると自分のこれまで信じてきたことを否定してしまうから、そのために一生懸命ジャンバルジャンの存在を否定していて、しつこく追い回していたのではないでしょうか。
映画での特徴
映画でのジャベールは壁の上や馬上など、他の人を見下ろす位置にいることが多いです。

上から目線で市民や罪人を支配する印象だわね。
歌を歌うのも建物の塀の上であの有名な「星よ」を歌っています。ジャンバルジャンが出獄してから10年後、執念で見つけるという決意を固めるシーンで、静かに歌われる「Stars(星よ)」はミュージカルでは観客に向けて高らかに歌い上げるナンバーになっていますが、映画では独り言のように静かに決意を神に誓うナンバーになっています。

そういえば映画では、とっても不安定な場所で歌っていたな。

あの時はスゴク強い気持ちでジャンバルジャンを捕まえたかったのね。
映画の後半、ABCの友の中にスパイとしてバリケードの中に入り込みましたが、少年ガブローシュの手柄によって捕まってしまい処刑されることに。
そのときジャンバルジャンが「ジャベールの処理は任せてほしい」と申し出て二人きりになります。そこでてっきり殺されると思っていたのに、自分が執拗に追い続けていたジャンバルジャンに逃され、命を救われるのです。これがジャベールの価値観を崩される大事件だったのでしょうね。
バリケードが落ちた後、ガブローシュの死体をみて、非常にうろたえた彼は自分の勲章を彼に付けてあげるシーンがあります。本当はそんな情の厚い人だったのですが、自らそれを封印していたのかもしれませんね。
下水道でジャンバルジャンを見つけ出した時も、マリウスを病院に連れて行きたいと言われ、逮捕せずにその申し出を受け入れます。
その後ジャベールは”絶対”というものがこの世に存在しないのだ、社会は自分が信じてきた”完全”では済まされないと知り、セーヌ川に身を投げて自殺します。
ジャベールは映画の中で囚人たちが船を漕ぐところを監視しているシーン「海」で登場します。そして最期はセーヌ川という「川」に堕ちていきます。同じ水から登場して、水に死んでいくという同じところに還っていく演出で、ジャベールの人となりを演出しているんですね。
ジャンバルジャンとの関係
ジャベールは「人は変わらない」と信じています。もしかしたら自分を束縛して、変わりたくなかったのかもしれませんね。ジャンバルジャンは自分を変えようとしていく姿がありました。主人公のジャンバルジャンが『光』だとすると、ジャベールは『影』という対比も、物語の核となっています。
自殺の前に歌う「ジャベールの自殺」は、ジャンバルジャンの「独白」と同じメロディで、歌詞もそれぞれの考えを対比させているように書かれているんですよ。歌詞についてはまたの機会に触れられたらと思います。
ラッセル・クロウさんについて
- 本名 :Russell Ira Crowe
- 生年月日:1964年4月7日
- 出身地 :ニュージーランド
- 職業 :俳優、監督、映画プロデューサー
- 代表作品:グラディエーター(アカデミー主演男優賞)ビューティフル・マインド(ゴールデングラブ賞)
なんと、「逃走遊戯 NO WAY BACK」で、あの豊川悦司と共演されているんですよ。
気になっていた京阪古川橋にある、GEO、ブックオフ、ハードオフ、魔の三角地帯。ハードオフで、豊川悦司とラッセル・クロウ共演、全米1000館で公開された『逃走遊戯 no way back』(知らん!)を救出。定期的にパトロールしたいと思います。#vhs pic.twitter.com/K0sGuekr7T
— TERROR FACTORY テロファクトリー (@terror_factory) May 25, 2019
ジャベールもそうですが、強靭な”男らしい男”を演じたら右に出るものはいないと言われているラッセル・クロウさん。1992年から「30 Odd Foot of Grunts」というバンドでも活動され、リードヴォーカルとギターを担当されているそうですよ。
アカデミー賞の主演男優賞を獲得した映画「グラディエーター」では帝政ローマ時代、将軍から奴隷に転落させた皇族に剣闘士となって復讐する役を演じました。
https://twitter.com/eigacom/status/1114795916941074432
ゴールデングローブ賞の主演男優賞を獲得した映画「ビューティフル・マインド」ではノーベル賞の経済学賞を受賞したジョン・ナッシュという実在する数学者に扮し、男らしい姿だけでない一面を見事に演じられました。
とっても美しい映画 ー アメブロを更新しました#ビューティフルマインドhttps://t.co/9VHpnbDrsn
— オーディオキネマ(代表:山中勇人) (@audiokinema) June 18, 2019
ジャベールの歌唱力
まずはこの動画をどうぞ。
そうそうたるメンバーでの音合わせですね。誰がラッセル・クロウさんかお分かりになりました?
この映画はミュージカル映画としては初めて、口パクなしのライブ録音だったんですよ。
普通のミュージカル映画では、まず歌だけをレコーディングしてしまい、現場に入ったときにはその音に合わせて演技をするので、役者が演技に感情が入り込みにくいのですが、この映画ではセリフのように歌いながら演技できるので、見ている観客には、より感動が伝わる方法ですね。
ラッセル・クロウさんの歌い方は穏やかで、ジャベール警部の印象とは少し違って見えたのかもしれません。カメラワークも顔のクローズアップが多かった印象もあります。
口コミでは
少なくともラッセル・クロウは完全にミスキャスト。ミュージカルの大役で使っていい歌唱力ではなかった。もちろん役者としてのラッセル・クロウは大好きだが。
「レ・ミゼラブル」キャストみんな良かったけど、ラッセル・クロウだけ正直ちょっと微妙だったかも。めっちゃ良い声なんだけど、ちょっとこもってるんだよね。
などの意見もあったのは事実ですが、逆に
ラッセル・クロウのジャベールも頑張った。こんなに歌えるとは。
それに歌も聴きなれると、そんなに悪くないなっと・・・。(笑)
特に前半最後の♪星よ、の独唱はなかなかGOODですよ。
やっぱり独唱だど自分のキーで歌えるのが良いんでしょうね・・・低音ヴォイスが素敵です。
いろいろな見方があって当然ですね。では、あなたはどう思われるでしょう?ぜひ映画を見てみてください。
まとめ
ミュージカルと映画、両方の作品がすばらしく感動できるものになっていますが、映画版を先にみられた方がより内容の説明や補足がていねいにされていますので理解できますよ。
映画版でレ・ミゼラブルがおもしろいとハマった方はぜひミュージカルで歌や生の迫力を堪能してほしいです。