レミゼラブルの冒頭で歌われる独白。ジャンバルジャンが教会で、今までの人生を悔い改め、善人に生まれかろうと決意する歌です。
劇中の最初から、涙ながらに歌うジャンバルジャン。今回は、「独白」の歌詞についを紐解いて行きたいと思います。
「独白」歌詞の意味
独白は、転調を挟んで歌詞の内容も変わります。前半は、バルジャンの過去について独白しています。まず、教会から銀食器を盗み逃亡したことについて、「なんてことをしてしまったんだ」と。せっかく司教が迎え入れてくれたのに、その手に背いてしまったことを悔いています。
20年前にパン一つ盗んだことにより、投獄され、名前ではなく囚人番号で呼ばれるようになったことを歌っています。
転調後は、まず司教が示してくれた愛に戸惑っています。「どうして赦せよう」「認めていいのかこんなこと」「こんな魂が救えるのか」「生まれ変わるのが神の御心か」と自問自答が続き、どんどん自分を鼓舞していきます。そして、最後にジャンバルジャンが生まれ変わることを決意します。
ジャンバルジャンの囚人番号
バルジャンの囚人番号は24601。劇中、刑事のジャベールには、名前ではなく、敢えて囚人番号で呼ばれていますね。
この囚人番号ですが、実は東宝の日本語版では24653と吹き替えられています。初め見た時に、「え?確か英語で見た時(もちろん字幕付きです)ツーフォーシックスオーワンって言ってなかったけ?」とびっくりしました。
どうやら、発音の関係で日本語版は番号が変わっているようです。最後の2桁。「オーワン」と「ごーさん」です。歌にも出てくるこの番号。語呂合わせのため、変更されたんですって。
[affi id=2]「独白」の背景
ジャンバルジャンは、一つのパンを盗み、19年間投獄され、奴隷として働かされていました。そして、ついに仮釈放されるのですが、携帯しなければならない身分証には、「危険人物」の烙印が。
その烙印によって、ジャンバルジャンは、仕事にも就けず寝食もままならない生活が続きました。そんなある日、バルジャンが教会の外で眠ろうとしていると、司教が声をかけ、中に招いてくれることに。
久々に暖をとり、ありったけの食事を与えられたバルジャン。しかし、夜中にこっそりと、銀食器を盗み教会を去ってしまうのです。けれど、翌朝には警官に悪事がばれ、教会に連れ戻され銀食器の出どころについて問われます。
バルジャンは嘘を付いて、「司教にもらった」と言うのですが、警官に信じてもらえません。
その時、司教は「それは彼に与えたものです。あなたは急ぎすぎて、一番大切なものをお忘れだ。」と、さらに高価な銀燭までも与えてくれたです。
そして、バルジャンに対し、神の御加護があるよう祈り、兄弟と呼びました。
罪が渦巻くジャン・バルジャンの世界
ジャン・バルジャンは死んで 生まれ変わるのだ#レ・ミゼラブル #レミゼラブル #レミゼ #独白https://t.co/SSaZboFIbe pic.twitter.com/VAeSIGxl0X— 東宝演劇部 (@toho_stage) January 6, 2019
その後、この「独白」が歌われます。自分の犯した過ちを恥じ、司教からの施しに、心底悔い改めています。それと同時に、これまでのジャンバルジャンという名前と過去を捨て、新たに生まれかわろうと決意します。
教会で独白を歌ったのち、バルジャンは外に出て、身分証を破り捨てます。そして、物語の第一幕が上がるのです。
ジャンバルジャンの個性
歴代のバルジャンごとに歌い方が違い、何となくですが、今回のバルジャンはどういう俳優さんなのか?が分かるところですね。どのバルジャンもとても迫力があります。
バルジャンのこれまでの人生の辛さや、恥という感情を思い出し、プライドを取り戻そうとしていること。色々なものへの憎しみに対し、怒りで狂気じみているようにも見えたし、人間らしさが垣間見えたようにも思いました。
「自殺」と同じメロディー
物語の後半、バルジャンをずっと追い続けてきた刑事ジャベールが自殺するシーンに歌われる「自殺」。メロディーが全く同じで、歌詞だけが違います。
歌詞は違うのですが、「独白」とリンクする箇所があります。
バルジャン
ジャベール
どうして赦せよう 魂に触れて
どうして赦せよう 俺が追うあいつに
ジャン・バルジャンの世界と
ジャン・バルジャンの世界を
歌詞そのものがリンクしているのはこの2点ですが、ジャベールの「自殺」には、ジャベールの独白がつらつらと書かれています。因縁のバルジャンとジャベールの心境を対比させているような歌詞です。なぜジャベールは自殺したのか。また次回ゆっくりと紐解いていこうと思います。
まとめ
プロローグから、ジャンバルジャンの迫力に圧倒される「独白」。物語のきっかけが詰まった歌詞となっています。とても歌唱力が問われる曲ですが、どのバルジャンも、素晴らしい演技力で、思いが手に取るように伝わってきます。