レミゼラブル映画のあらすじを詳しく分かりやすく解説二幕vol.2

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レ・ミゼラブルは2幕で構成されている大作で、1987年にブロードウェイで演じられトニー賞8部門を受賞しているミュージカル史に残る傑作です。

2012年には映画化されアカデミー賞を受賞して脚光を浴びたので、ご存知の方も多いと思います。

今回はその”超大作”のレ・ミゼラブル2幕あらすじを、時代背景も少し織り交ぜて紐解いていきますよ。映画では、1幕、2幕と分かれていませんが、舞台に合わせています。

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レミゼラブル映画あらすじ:2幕がスグに分かる話の流れ

まずは簡単に流れを紹介しておきますね。

パリの街では革命の機運が高まり、学生たちがバリケードを築いています。

そんな中、マリウスが学生革命家のコゼットと恋に落ちるんだったな。

2人とも出会った瞬間に恋に落ちたのよね~。

学生たちの革命のための暴動が起き、革命は失敗に終わります。

最初は勝ってたのになぁ。

でも銃の使い方なんて知らない学生たちは、結局次々と命を落としてしまったのね。そんな中、マリウスはジャンバルジャンに助け出されたのよ。

それから、あのジャベール警部が、自身の信念や正義すべてが正しいのではないと悟って、セーヌ川へと身を投げたのにはびっくりしたな。

自分の信じる道を見失ってしまったのね。そして暴動の後、コゼットとマリウスは結婚するの。

ジャンバルジャンはコゼットの元を去りますが、最期はコゼットが見守る中、息を引き取ります。

レミゼラブル映画あらすじ:第2幕を詳しく解説

簡単な説明では納得のいかなかった方、お待たせしました。ここからは本格的に第2幕の説明をしていきますね。

時代背景

このレ・ミゼラブルは、原作者であるヴィクトルユーゴーが生きた19世紀、ナポレオンやフランス革命の少しあとの時代を背景に描かれています。

フランス革命と言えば、ナポレオンやマリー・アントワネットがいた時代よね。

レ・ミゼラブルの2幕で起きる暴動は一体何だったのか、時代背景をおさらいしてみますね。

経済問題だけでなく、自然災害で火山の噴火が起こり地球規模で気温が上がらず、農業中心の経済で成り立っていたフランスにとって、不作のが続いた打撃も大きかった時期なのです。

また追い打ちをかけるようにヨーロッパ全土をコレラが襲い、パリでも18000人以上の死者が出ました。

第2幕で学生たちがバリケードを築いて戦ったのは”六月暴動”という歴史上に本当にあった出来事をもとにつくられています。民衆が武器を持って戦えば、社会を変えることができるという意識が、1830年にあった7月革命以降、芽生えていったのですね。


(引用:レミゼラブル公式Twitter

ちなみに歴史上でも1832年の六月暴動(参加したのは、ほとんどが労働者階級でした)は失敗に終わりますが、その後の1848年に起きた二月革命につながっていき、ルイ・フィリップが退位しフランスは第二次共和制が成立するんでしたよね。

第2幕あらすじ

アンジョルラスを中心に学生たちが集まっているバリケードに、マリウスと一緒にいたいと想うエポニーヌが、男装をして紛れ込んでいます。しかし彼女の気持ちにはちっとも気づいていないマリウスは、彼女にコゼットへの手紙を届けてほしいと頼みます。ここ辺りで有名なエポニーヌの歌「On My Own」が流れるんです。

革命を阻止しようとしていたジャベールもバリケードに紛れ込んでいましたが、ガブローシュ(少年)によって正体がバレてしまい、学生たちに拘束されてしまいます。


(引用:レミゼラブル公式Twitter

マリウスをかばい銃弾を受けたエポニーヌが、この暴動の最初の犠牲者となり、マリウスの腕の中で息を引き取ってしまいます。


(引用:レミゼラブル公式Twitter

私もそうだけど、エポニーヌファンは多いと思うわ。

学生たちのABCの友の仲間に入ったジャンバルジャンは、ジャベールのことを任せてほしいと学生たちに頼み、銃殺したと見せかけて「君は職務を全うしただけだ」とジャベールを逃がすのです。

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マリウス以外のABCの友のメンバーは全滅していました。マリウスも撃たれ瀕死の状態でしたが、ジャンバルジャンがコゼットの愛する彼だけは助けようと下水道を通りながらマリウスを担いで逃げます。

ジャンバルジャンのコゼットへの愛よね。

その下水道ではテナルディエが死体から金目のものを盗んでいて、マリウスだとは知らずに彼の指輪を盗んでいました。

下水道から出るとジャベールが待ち構えていました。ジャンバルジャンはマリウスを助けたいから時間が欲しいと彼に頼み、ジャベールはその申し出を受け入れてしまいます。

敵だと思って追い続けていたジャンバルジャンに命を救われた上に、自分の目前にいた彼を見逃がしてしまったのです。ジャベール自身が信じてきた”正義”がゆらぎ、「一体罪とは何なのか、善の定義とは…」と信念が崩壊してしまった彼は、セーヌ川に身を投げてしまいました。

実はジャベールとジャンバルジャンのぶつかり合いも、話の中では中心だったし、気になる存在だったな。

一方、マリウスはケガは治りましたが死んでいった友達への思いで苦しんでいました。そして誰が自分を助けてくれたかを分からないままいました。しかしコゼットの献身的な愛で立ち直り、二人は結婚することになります。

ジャンバルジャンはマリウスに自分が囚人だった過去を打ち明け、彼にコゼットを頼みます。そして自らは脱獄者なので、コゼットをこれ以上危険な目に合わせないためにもコゼットから離れていきます。

自分の娘として、あれだけ愛情を注いでいたコゼットから離れるなんて、これが本当の愛の形なのかもしれないわね。

ジャンバルジャンのいない結婚式に、テナルディエ夫妻がマリウスから盗んだ指輪を持ってきました。「ジャンバルジャンは人を殺して死体を運んでいた。この指輪がその証拠だ」と言います。そこでマリウスは自分を助けてくれたのはジャンバルジャンだと分かり、コゼットと共にジャンバルジャンの元へ行きます。

テナルディエ夫妻、「宿屋の主の歌」はノリのいい曲なのにな。

この世にすべきことがなくなったジャンバルジャンは、コゼットに”自分の過去とコゼットの母についての手紙”を渡します。そこに天国にいるファンテーヌが。ジャンバルジャンを迎えに来たのです。ここで再び「民衆の歌」が流れます。そしてコゼットとマリウスの二人に看取られながら死んでいくのです。

レ・ミゼラブルの主人公はジャンバルジャンなのですが、見る人の気持ちによっては学生が主役だと見えたり、ファンテーヌが主役だと見えたり、ジャベールが主役だと見えたりしますね。

毎回見るたびに新しい発見のある「レ・ミゼラブル」。とても壮大な原作をかなり強引にまとめているので、1回見ただけで終わらせず、壮大な音楽、圧巻のストーリーにハマっていろいろな角度から”レ・ミゼラブル”を堪能していただきたいです。

まとめ

経済の混乱だけでなく、自然災害やコレラなど思い通りには生きていけない時代に、それでも生きなくてはいけない人々の生活を描いた「レ・ミゼラブル」は、まさに「あぁ無情」だったのですね。

ミュージカル映画では撮影のときには口パクで演技をして、レコーディングをした曲をその動きに合わせて作り上げていくのが基本とされていますが、この映画では全編にわたって、カメラの前で演技をしながら俳優たちが歌っていたんですよ!

無情な毎日でも明日を信じて力強く生きていこうとする姿、その都度流れる音楽のすばらしさに、見ていて感動せずにはいられない名作になっています。

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