レミゼラブル映画1998年版には4つの◯◯がない!!

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ミュージカルでも映画でもおなじみの「レ・ミゼラブル」1998年バージョンはご存知ですか?

1998年版の映画「レ・ミゼラブル」では、ジャンバルジャンとジャベールの関係がクローズアップされているストーリーで、ミュージカルには有る、「あるもの」がないんです。その答えは記事の中にありますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

今回はそのリーアム・ニーソンとジェフリー・ラッシュが演じる1998年バージョンの「レ・ミゼラブル」を紐解いていきます。衝撃のラストも気になります。

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ストーリー

この映画はビレ・アウグスト監督(デンマークの映画監督、テレビドラマのディレクター)によってつくられたアメリカ映画です。

アメリカ映画と言うところで、ピンと来られた方もいらっしゃると思いますが「勧善懲悪」感があり、ジャベールファンにとっては少し物足りなさも感じるかもしれません。ジャンバルジャンとジャベールの関係に焦点をあててつくられています。

あらすじ

まずはパンを盗んだジャンバルジャンが19年間の服役の後、仮釈放され司教に出会います。そこで彼は教会の高価な食器類を盗み、また逮捕されかけます。しかし司教からは、それをとがめられることもなく「許される」んです。

「ジャンバルジャンよ、私はその高価な食器で神からお前の悪人としての罪を買ったのだよ」と言われ、司教のその慈悲深さに感激したジャンバルジャンは罪人としての心を改心し、善人として生まれ変わって生きて行こうと決心するのです。

それから9年、ジャンバルジャンは別の名前(マドレーヌ)を名乗って真面目に働き、市長にまでなります。

一方、もう一人の主人公ジャベールは警部として、正義は法律だと信じて生きています。自分とは真逆のタイプのジャンバルジャンに憧れがあったのかもしれませんが、法律が正義だと信じているジャベールにとっては、自分自身が変わることを許すことができずにいます。

そして、ジャンバルジャンが市長の街にジャベールが新任の警察署長としてやってきます。そこからジャンバルジャンとジャベールの戦いが始まります。

2人の関係

ジャンバルジャンが”獅子”だとするとジャベールは”蛇”ですね。ストーカー警部とまで言われていましたよ。ジャンバルジャンは何度もジャベールに追い詰められますが、何度追い詰められても、最後にジャベールを許すんです。

結末

革命を起こそうとしている若者たちの中に、政府の人間であるジャベールが入り込んでいるのが見つかり、バリケードで捕まってしまいます。

そしてその処分をジャンバルジャンが引き受け、ジャベールののど元に銃を突き付けます。

ジャベールに「Kill me.(殺せ)」と言われた後、彼に向かってではなく、空に向かって銃を撃つジャンバルジャンが「You’re dead,Javert.(お前は死んだ)」と言って引き返していくシーンはアメリカ映画ならではの演出らしく、見ていてカッコいいところです。

ここでジャベールも改心すればよかったんでしょうね。

ジャンバルジャンは警察に追われ苦しんでいましたが、ジャベールは自分より器の大きい人間に出会ってしまい、それでも心の中で法律を選んでしまう自分と最後まで戦い、もがいていたのかもしれません。

苦しみぬいたジャベールは罪人にかけるはずの手錠を、自らの手にはめてセーヌ川に身を投げるのです。

ジャベールがジャンバルジャンの目の前で自殺をしたあと、ジャンバルジャンは晴れ晴れとした姿で去って行き、映画の幕は閉じます。

2012年版映画との違い

では、ミュージカルや2012年版映画にあって、1998年版映画に登場しないものを発表します。

その1

なんとあの「On my own」で有名なエポニーヌが大人になってからは登場しないんです。幼少期にはセリフも無いんですよ。

幼いころ宿屋の娘としてコゼットをいじめていたエポニーヌ。実を結ばなかった恋の相手マリウスを思いながら戦火に倒れる、あの有名すぎる「On my own」が流れないんです。そこが、この映画はミュージカルではないと一線を引いたビレ監督の考えなのでしょう。

その2

マリウスとコゼットの恋物語が無いんです。2人が柵越しに歌いながら愛を確かめ合うシーンが好きな方も多いと思います。しかしこの物語が描いているものは、「バルジャンとジャベールの男の戦い」。あくまで、ミュージカルではなく映画なんですね。

その3

ジャンバルジャンの最期が無い。映画のラストは、ジャベールが身を投げるところで終わっています。マリウスとコゼットの恋も描かれていないので、結婚式のシーンもなく、バルジャンの最期もありません。

その4

そして、ミュージカルでは「無償の愛」というテーマが根底にありますが、この1998年版の映画では囚人と警部の人間関係が描かれているので、その二人の関係に”無償の愛”は存在しません。あるのは何十年にもわたる追走劇です。

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2大俳優

ではここで、名演技をした二人の俳優の紹介をします。

ジャンバルジャン役

ジャンバルジャンを演じたのはリーアム・ニーソンさんです。下のツイッター↓は左が1998年版映画のリーアム・ニーソンさんで右は2012年版のヒュー・ジャックマンです。

https://twitter.com/starchannel/status/1117563204656173059

リーアム・ニーソンさんのプロフィールです。

  • 生年月日:1952年6月7日
  • 出身地 :北アイルランド・アントリム州
  • 国籍  :イギリス・アメリカ合衆国
  • 身長  :191.8cm
  • デビュー:1981年映画「エクスカリバー」

191.8cmって長身ですね。そういえば1998年のレミゼラブルの映画の中でも、大きなジャンバルジャンが印象的でした。

1993年スピルバーグ監督の『シンドラーのリスト』で主演に抜擢され、スター俳優になりました。渋い演技で魅了する彼は1996年公開の『マイケル・コリンズ』でマイケル・コリンズを演じてヴェネツィア国際映画祭男優賞を受賞した他、数々の賞を受賞しています。

また調べていて驚いたのですが、日本でおなじみの『崖の上のポニョ』のポニョのお父さんフジモトの(日本では所ジョージさんの声ですね)英語吹き替え版ではリーアム・ニーソンさんが担当されていますよ。

https://twitter.com/kinro_ntv/status/1164094011348410368

2020年1月中旬には『The Ice Road(原題)』でトラックドライバーの主人公を演じ、まだまだ現役で活躍されています。

ジャベール役

ジャベールを演じたのはジェフリー・ラッシュさんです。

ジェフリー・ラッシュさんのプロフィールです。

  • 生年月日:1951年7月6日
  • 出身地 :オーストラリア・クイーンズランド州
  • 身長  :183cm

1996年に『シャイン』でピアニストのデイヴィッド・ヘルフゴットを演じて、オーストラリア出身初のアカデミー賞主演男優賞を受賞しました。そのほかアカデミー賞、エミー賞、トニー賞3賞の受賞者である「Triple Crown of Acting」です。

最近では『パイレーツ・オブ・カリビアン』のヘクター・バルボッサ役がで話題になりましたね。

話は戻して、このレ・ミゼラブルでの映画で彼は、冷徹なまでの眼差し、執拗な追跡で、ファンが増えたこと間違いなしです。

ジャベールを演じるにあたって、ビレ監督に「彼を悪人ではなく、法を破った人間を罰するのが正しい事なのだと心の底から信じている人間として演じてほしい」と言われたそうです。その言葉以上に深みのある演技だと見入ってしまいます。

1998年版と2012年版映画のどっち?

長い原作を縮めてつくられているので、どちらの映画にも良いところと悩ましいところがあります。

ミュージカルを映画化したのは2012年版です。歌の効果もありドラマティックで感動的ではあります。

登場人物の生き方に共感できるのは1998年の映画です。ミュージカルには少し抵抗があるけれど、物語の内容が気になる方にはこの1998年版の映画がいいかもしれません。

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まとめ

超大作の「レ・ミゼラブル」の中でも1998年版の映画は、まさにジャンバルジャンとジャベールの戦いの内容をメインに作られていました。

演技力でもリーアム・ニーソンさん、ジェフリー・ラッシュさんの演技のぶつかり合いを楽しめる映画になっています。

余談ですが、さすがは俳優さんですね。ジャンバルジャンやジャベールの顔をもちろん見たことはありませんが、イメージとしてリーアム・ニーソンさん、ジェフリー・ラッシュさんの雰囲気がよく合っているなと思いました。皆さんはどう思われますか?